エリーゼって誰なんだ? [ピアノ曲]


パパねこがまだ小学生のころ……
音楽室には作曲家たちの肖像画が飾ってあった。
もちろん、聖楽といわれたベートーベンもいた。
ベートーベンはいつも気難しい顔をして僕たちを見下ろしていた。


確かにベートーベンというやつは、気難しいおっさんだ。
あんなのが、父親だったらたまらないよな、と思う。
ベートーベンの曲も、結構、気難しい。

でも、エリーゼのために はそうじゃないんだよな。
ピアノを習い始めた女の子が憧れる曲。  かわいらしい曲。  聴いていてやすらぐ曲。
そうですよね?


このピアノ曲は、ベートーベンの死後に発見された曲なんです。
ベートーベン自身の手で「…エリーゼの思い出のために…」と書かれていたので、
「エリーゼのために」というタイトルが世に広まったのです。

ところで、エリーゼって誰なんだ?

いくら調べてもベートーベンの周りに、エリーゼという名の女性は見当たらなかった。
ベートーベンの隠れた恋人なんだろうな、きっと。
でも、そうじゃなかった。
ベートーベンは気難しいおっさんだったが、字も下手だった。

「エリーゼ」ではなく、「テレーゼ」ではないかと、筆跡鑑定の結果が出た。

どこまでも人騒がせなおっさんだ。
テレーゼといえば、ベートーベンが結婚を望んだ女の子。
彼女は生徒で、お金持ちで、美人で、その上ベートーベンより23歳も年下だった。
恋が実るはずもなく、その代り、世に親しまれる小品が生み出されたのです。


恋は人の気持ちを変える。
あんな気難しいおっさんに、信じられないようなかわいい曲を書かせる。
すごいね、恋の力は。

そうは言うものの、楽聖だけあって、「エリーゼのために」は
ただ愛らしい曲というだけではなく、
ほんと、聴いると、心が穏やかに、やすらかになってきませんか?


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